The Roosters「The Roosters」1stアルバム
発売:1980年11月25日
A面
1.テキーラ(作曲:Chuck Rio)
2.恋をしようよ(作詞・作曲:大江慎也)
3.C’mon Everybody(作詞・作曲:エディ・コクラン)
4.Mona(I Need You Baby)(作詞・作曲:Ellas Modaniels)
5.Fool For You(作詞・作曲・大江慎也)
6.ハリー・アップ(作詞・作曲・大江慎也)
7.In And Out(作曲:ザ・ルースターズ)
B面
8.ドゥ・ザ・ブギー(作詞:柴山俊之、作曲:鮎川誠)
9.新型セドリック(作詞・作曲:大江慎也)
10.どうしようもない恋の唄(作詞:南浩二、作曲:大江慎也)
11.気をつけろ(作詞・作曲:大江慎也)
12.Rosie(Album Version)(作詞・作曲:大江慎也)
超ハイテンション、無敵の1stアルバム!
ルースターズの記念すべき、1stアルバム。カバー4曲を含めた全12曲、30分強で一気に駆け抜ける。いやあカッコいいんだ、これが!黒人ブルースやロックンロールの持つビート感を、パンクロックで一気に大爆発させたような、荒々しくもスタイリッシュな演奏。そして、ひたすらカッコイイだけの、カリスマ大江慎也の鋭い歌詞の載った楽曲には、どこにも隙がない。
A面
1曲目「テキーラ」、冒頭の、ガマンできずに暴れまくるようなドラムで、もうノックアウト!歌詞は「テキーラ!」のみのインストだけど、おかげで、極限まで研ぎ澄ませた鋭い演奏が際立っている。原曲はThe Champsで、1958年発表。
2曲目「恋をしようよ」、テキーラの余韻なんか持たせず、一気にたたみかけるぜ!1リフでゴリ押し&ヤケクソ感100%の超ハイテンションの演奏、これぞ純度100%のロックンロール!ギターソロは、チャックベリーの30days、そのまんま。
3曲目「C’mon Everybody」、色んなミュージシャンがカバーしたエディ・コクランの大名曲だけど、ルースターズの演奏が一番テンポが早いんじゃないかな(笑)
4曲目「Mona」、ここでちょっくら小休止。ボ・ディドリーのカバー曲。揺れるギターと、ミドルテンポのボ・ディドリー・ビートが心地よい。
5曲目「Fool For You」、曲頭から、つんざくような鋭いギター、こりゃあパンクだ!と、思いきや、歌が始まると昔のGSのように歌謡曲っぽい。しかし演奏はDr.Feelgoodばりにスタイリッシュ!So Cool!
6曲目「Hurry Up」、花田裕之の軽快なロックンロールギターが聴きどころ。曲名通り、無理にでも急かされてしまうようなアップテンポの楽曲。
7曲目「In And Out」、1分強で終わるインスト。パイレーツもカバーしている「ピーター・ガンのテーマ」にそっくりだけど、一応、作曲はザ・ルースターズ。
B面
8曲目「ドゥ・ザ・ブギー」、福岡ロックンロール大先輩、サンハウスのカバー曲。途中、大江と花田のギターソロ対決(?)が聴きどころ。
9曲目「新型セドリック」、アルバム中1,2位を争う超アップテンポのナンバー。たたみかけるようなギターリフがカッコイイ。
10曲目「どうしようもない恋の唄」、来ました、大名曲!シンプルながら完成された世界観で、一気に空気を変えてしまう。実はこの曲、ルースターズの前身バンド「人間クラブ」で演奏されていた楽曲なのだ。作詞は人間クラブの南浩二で、作曲は大江慎也。
11曲目「気をつけろ」、一変して、軽快なロックンロールナンバー。後半の英語詞と、花田のコーラスがカッコイイゾ。
12曲目「Rosie」、ルースターズのデビューシングルにもなった名曲。こちらはアルバムバージョンで少し長め。スカなんだけど、鬼気迫るような演奏が素晴らしい。
カリスマ大江慎也
初期のルースターズは演奏も素晴らしいんだけど、大江慎也の存在感が圧倒的だ。鋭い言葉のセンスと、シンプルながら作りこまれた楽曲。ライブパフォーマンスを見ても、どこをどう取ってもカッコイイ。そして一瞬で燃え尽きてしまった大江慎也だけど、この一瞬に人生の殆どのエネルギーを費やしてしまったのかもしれない。(その後復活したけどネ)