The Roosters 「Insane」3rdアルバム
発売:1981年11月25日
A面
1.Let’s Rock(Dan Dan)(作詞・作曲:大江慎也)
2.We Wanna Get Everything(作詞・作曲:大江慎也)
3.Baby Sitter(作詞・作曲:井上富雄)
4.All Night Long(作詞・作曲:大江慎也)
5.Flash Back(作曲:ザ・ルースターズ)
B面
6.Case Of Insanity(作詞・作曲:大江慎也)
7.In Deep Grief(作詞:大江慎也、M. Alexander、作曲:大江慎也)
ルースターズ 3枚目のオリジナルアルバム
A面は初期のルースターズからの、ビートの効いたロックンロールスタイルの曲で構成されている。
1曲目「Let’s Rock」は、大江慎也節さく裂のビートに乗った鋭い歌詞が印象的。ちなみに、シングルVerは日本語詞で、このアルバムVerは英語詞となっている。本当にひたすらカッコイイ。
2曲目「We Wanna Get Everything」、全英語詞のアップテンポなナンバー。タイトルがもう、最高だ。ルースターズなら全てを手に入れられたはずだぜ。
3曲目「Baby Sitter」は作詞・作曲がベースの井上富雄さん。でも、言われなければ分からないくらいルースターズにマッチしている佳曲。「One More Kiss」にちょっと似てるかな。
4曲目「All Night Long」、これぞジャパニーズ・ロックンロール!と言いたくなるような、ちょっとセンチな男の心情を歌ったナンバー。
5曲目「Flash Back」、美しい旋律のインストゥルメンタル・・・と思いきや、突然アップテンポのサイケなナンバーへと変貌!懐かしいようで新しいメロディラインが素晴らしく、いつまででも聴いていたくなる。
B面は一変して、ロックンロール色は消える。
6曲目「Case Of Insanity」、日本語にすると「狂気の中で」って感じかな?精神的にダウンしてきた大江の心象風景を歌っているんだと思うけど、ひたすら純粋で美しい、心が締め付けられるような名曲だ。大江の弾く魂のこもったギターソロも聴きどころ。
7曲目「In Deep Grief」は約9分もある大作。日本語にすると、「深い悲しみの中」。決して明るくない曲だけどCase Of Insanityとは違ったベクトルの心地よさがある。曲も演奏も、まるで海外のバンドのようだ。
海外でも通用するサウンド
この頃のルースターズは英語詞の曲が多いけど、やはり海外を意識していたのかな?
ちなみに、2ndアルバムのインタビューでは「外国はどうですか?イギリスなんか行きたいんじゃないの?」という問いに、大江は「行きたいっスね、すっごく。オレたちの音楽がどこまで通じるのか・・・。うん、もちろん自信はあるけど・・・とにかく思いっきりやってみたいですよ。」
なんて答えているけど、大江慎也がダウンせず、順調に活動できていたなら、ルースターズは絶対に海外での人気も出ていたはずだと思う。