「もし僕がいま25歳なら、こんな50のやりたいことがある。」を読みました。この本は、「暮しの手帖」の編集長から、2015年に「クックパッド」の社員へ転身した、エッセイストの松浦弥太郎さんの著書です。
松浦さんの経歴を簡単に説明すると、1965年生まれ、高校をドロップアウトし、英語もできないまま18歳で渡米。時給2ドルの仕事から、肉体労働などの仕事を経て、帰国後は書店を開業。その後「暮しの手帖」の編集長になる。と、こんな感じです。
今でこそ、エッセイストとして大成した松浦さんですが、出発点は落ちこぼれのアウトローだったんですね。本書は、そんな松浦さんが濃密な人生の中で学んだ体験や法則を、現代の若者向けにまとめたヒント集です。
”小さな成功”を積み重ねる
本書の前半部分には、大きな成功や実績を作るためには、小さな成功をコツコツ積み重ねることが大事だと書かれています。
例えば、時給1000円の人がいきなり時給10万円にはなりませんが、1000円が2000円になり、5000円になる過程で、時給10万円になるのは決して不可能ではないということです。
では、小さな成功を積み重ねるためには、どのような姿勢で仕事をすればいいのでしょうか。以下、本文より抜粋です。
何事も続けていくことが大事で、継続するかしないかで、他の人と大差がでます。しかし、勘違いしがちなのですが、ただくり返しているのではダメなのです。
どうしたら速く確実に作業できるだろう?もっときれいに仕上げられるだろう?と、創意工夫をしながら仕事を継続することが”小さな成功の積み重ね”です。前より早くできた!きれいにできた!それが小さな質をともなった成功なのです。
継続は力なりと言いますが、昨日までの自分を、よりよく更新し続けることが、大きな成功に繋がっていくんですね。この考え方は、本書の軸となっており、松浦さんの人生をそのまま表現しているようで、とても印象に残りました。
松浦弥太郎をまねる
本書には50項目のテーマで、仕事や人生について記されていますが、読んでみればきっと、今の自分に必要な考え方が一つは見つかると思います。
「まねをすることが、いつか自分の型を形成する重要なプロセスである。」と、松浦さんは語りますが、若者である僕らは、松浦弥太郎の真似をすることで、より良い人生を見つけていけるのではないでしょうか。
今より一歩前へ進む足がかりになってくれるような、良書でした。